こんにちは制作部のこーちゃんです!
今回は「グッスマらぼブログ」にて連載中の「初めてのZBrush!」で制作中のフィギュア、
通称ラグちゃんを通して制作部の仕事内容を深く知ってもらいたい!
ということでディレクションというお仕事についてご紹介して行こうと思います!
スペシャルゲストに制作部のエース佐々木界さん(以下:界さん)をお招きし、「初めてのZBrush!」で制作中のラグちゃんをディレクションしていただきますよ!!
界さんは原型で「木之本桜 Hello Brand New World」※ディレクションで「宝多六花 ~I believe in future~」などに携わられています。
©CLAMP・ST/講談社・NEP・NHK ®KODANSHA
©円谷プロ ©2018 TRIGGER・雨宮哲/「GRIDMAN」製作委員会
さて界さんの紹介も終わりまして、いきなりですがディレクションを受けた結果からご紹介していきますよ!
ドーン!!
ということで、こちらがディレクションを受けて修正した後のラグちゃんになります!
これは…圧倒的変化…!
さてどんな修正指示をもとにこれが出来上がったか見ていきましょう!
今回現物と写真を見ていただいたうえで頂いたディレクション内容はこちらになります!
うおっ!情報がたくさんあって
これだけ見せられても?という感じかと思いますので、まずはディレクションについての詳しい説明をしていただきたいと思います!
まずディレクションとはなんでしょうか…?
界:グッドスマイルカンパニーで制作しているフィギュアの場合は、そのほとんどがディレクターが付いて原型師やフィニッシャーがいるという座組になります。
こー:原型師は実際に手を動かして原型を作る仕事、フィニッシャーも同様に手を動かして色を塗る仕事ですね。
界:映画に例えると主演俳優や美術に衣装など、実作業を担うポジションにあたります。
一方でディレクターというのは、その実作業をどういう方向に向かってやるかを決める仕事と言えます。
映画で言えばそのまま監督にあたりますね。なので、原型から彩色、場合によっては製造工程まで、広い視点でフィギュアの企画を見る仕事です。とはいえ口で説明してもかなり抽象的な内容になってくるので、さっそく実際にディレクションをしていきましょう。
こー:はい、よろしくお願いします!!
まず「ラグちゃん」へのファーストインプレッションはどうでしたか?
界:全体的に「かたいかな?」という感じがしました。「ポーズが固い」「動きが固い」というのが大まかな感想ですね。
ちなみにこーちゃんがやりたい方向は、▶「LAVENDER QUARTZ 十羅菱らな」みたいなことがしたいのかもなと思ったんですが、そこはどうですか?
©LM7
こー:意識はしていましたね、ですがポージングを同じく止まったポーズではなく、何かのシーンの途中にしておこうとして今の形に落ち着きました。
界:だとすると今、上半身だけ動きがないポーズになっているので、足は歩いているけど腕は歩いてないように見えますね。
右足を出してるから、左腕も前に出してあげると鞄もよく見えて動きが出て良くなると思います。
こー:確かに、今は歩いているようで歩いていませんね。
界:質問だけどデザイン面で見せたい部分はやっぱりこのベルトですか?
こー:はい、ベルトは工夫して最近流行りのまっすぐ繋がらないデザインを入れてみました!
界:だとしたらこのずれている部分がずれすぎてて分かりずらいかな、見せたい部分が決めカットから見えないのはもったいないと思います。
こー:例えばベルトを左右逆にしてあげるのはどうですかね?
界:確かに、そうすると右腕に袖の皺を入れたりできるから、造形的な見せ場が増えて良いかもしれません。
界:美少女フィギュアのセオリーだと体に布を当てて「膝に布が張り付いてます!」みたいな表現が出来るけど、
現状コートの面積が一番多いので、皺をしっかり入れてあげるとそういった造形としてのポイントも押さえられると思います。
こー:コートの皺は少し苦手な部分ですが頑張って入れてみます!
界:今のままだと美少女フィギュアのおいしい部分が全部隠れてしまっててもったいない気がするので。
しっかり顔は見えるようにするといいと思います、バンダナを外しても成り立つように作っておくとかなり良くなるんじゃないかな?と思います。
こー:なるほど…
界さんのアドバイスをもとに修正して完成させようと思います!
ということでディレクションを受けて改めて出来たものを見ていきましょう!
ひねりや翻りが加わって躍動感が出ました!
横から見てみるとしっかり後頭部の厚みも修正されています、鞄の持ち方も以前よりも自然に見えますね~。
斜め上からも見てみましょう!体のひねりと腕の修正でかなり歩いている感じが出ていますね!!
ということで今回はラグちゃんを通してディレクションというお仕事を紹介いたしました!
普段はなかなか見ることのできない制作部のお仕事が少しでも伝わっていると嬉しいです!
次回はついに完成!?ということでお楽しみに!!