皆様いかがお過ごしでしょうか。
グッスマ制作部のろい(@gsc_emp_loyee)です。
近頃はもりもりねんどろいどを塗る日々でございます。
突然ですが、
このたびグッスマとコトブキヤ様から展開中のプラモデルシリーズ
『ティタノマキア』より、
グッスマ『MODEROID』ブランドから発売中/発売予定の4種の製品で
作例を担当することになりました。
▲左から『フォーゲルグ』、『エーデルシュタインⅡ』、『ブリッツシュラーク』、『パンヘッド』
で、作例、つくりました。
ドドン
4種のメカのうち、
特にブリッツシュラークとエーデルシュタインⅡをベースとした異形クリーチャーメカ。
名前を『Xeno-SCHLAG(ゼノシュラーク)』としています。
細部のアップ画像とともに、制作過程を振り返ります。
制作過程の振り返り
元のたたきのミキシング状態はこんな感じでした。
コンセプトとしてまず設定したのは、
『異形(未知の生物感)』と『ハイディテール』でした。
特に、エーデルシュタインⅡの独特な二の腕の形状は、
このメカの『異形』というコンセプトを思いつくきっかけになるパーツでした。
そのコンセプトの結果、
- 腕を腕の位置に生やすのをやめる
- 脚も脚の位置に生やすのをやめる
- 尻尾を追加
- 頭を長く
という形態を取りました。
上2点のポイントは、ミキシング工作の上手な学生時代の先輩が、
「キットの元の位置にないパーツを使う」ことで見たこと無い印象のメカを作っていたことを思い出し、それを実践しています。
また、当初は胸部から腕(脚?)が生えるプランになっておりまして、
エーデルシュタインⅡの脚を一対の可動砲塔と見立てていました。
結局は「①シルエットが好みから逸れる」というのと
「②これを作る労力で他のディテールアップに注力したい」という理由で実装を見送りました。
ディテール工作について
今回はとにかくパイプをニョキニョキ生やして気持ちよくなりたかったため、
とにかくそれありきで工作をしました。
他にもプラ板や、切り刻んだティタノマキアのパーツ、制作部にあるフィギュア制作用の部材を駆使しています。
またパイプ類については、
- 0.45mm径のリード線(紫)
- 0.5mm径のステンレスワイヤー
- 0.75mm径のスプリング
- 0.5mm径の真鍮線
- 着色熱収縮チューブに1mm径スプリングを入れたもの
- 透明熱収縮チューブに0.75mmのスプリングを入れたもの
と、6種のパイプ類をふんだんに使用。
スプリングや熱収縮チューブ類の中には芯材として0.3mmの真鍮線も入れています。
特に6番目の透明熱収縮チューブを使ったパイプは、
手頃にキットにありそうでないディテールを追加できるのでおすすめの部材になります。
メカメカしいディテール工作を際立たせる&異形感を増すために、
クリーチャーの体液・肉が染み出したような部分を作りました。
尻尾は形を作った後に、ブレードの刃を横断するように超音波カッターで溝を入れて、
その間にポリパテをそれらしく盛り付けています。
塗装工程
下地のサフは、
Mr.サーフェイサー1000(グレー)を使用。
塗装は本体をほとんど黒のワントーンで統一。
使用色
- Mr.カラーGXのウイノーブラック
- 基本の本体色
- ガイアカラーの純色グリーン:ガイアカラーの純色マゼンタ=5:1で調色したダーククリアグリーン
- 上述の機体中央部、正中線に当たるエリアの曲面に黒の上からオーバーコート
- Mr.メタリックカラーGX
- メタリック箇所
- Mr.カラーのパープル:ガイアカラーの蛍光ピンク=5:1で調色した紫
- パイピング箇所(ここは白の部材だったためサフを使用せずプライマーのみ下地に塗布)
- シタデルカラーのコントラスト、プレーグベアラーフレッシュ
- クリーチャー体液の下地
- シタデルカラーのテクニック、ナーグルズロット
- クリーチャー体液の色
- ROT(腐れ、腐敗)の名前だけあって、ヌメっとした体液感が塗布するだけで手軽に演出できます。
コート剤は、
- Mr.カラーGX、スーパースムースクリアーつや消し
- Mr.カラーGX、スーパークリアーⅢ(光沢)
- 上記2種を1:1で混ぜた半ツヤ剤
を使い分けて、ただの真っ黒だけじゃない情報量をプラスしています。
ちなみに目は、汎用のクリアパーツの裏から白の塗料を塗った後、
表側をガイアカラーの蛍光グリーンで塗っています。
裏をクリアのままにしたり、シルバーを塗るよりも実は白の方が発光しているような効果が出せます。
制作まとめ
まずこのキットが
- 部位を組み立てるごとにランナーが捨てられる
- MODEROID史上トップクラスのエッジ感
という特徴を持っており、とにかく作りやすく設計されていると感じました。
素組はパチパチ完了できますし、
表面処理も元々のエッジの鋭さで非常に簡単に終わることができます。
私のイメージとして、
デザイナーのNAOKIさんといえばキャラクタープラモデルのディテールアップした作例!だったため、
氏のロボットプラモデルを組み上げることで上手い・かっこいいメカ造形を、手軽に追体験できたという印象でした。
「デザイナー・造形師の作家性が強いデザインをキットを組むことで追体験」はガレージキットを自分の手で組むときの楽しさにも通ずる部分があって、実際に手に取ることで得られる価値が大きいキットだと言えそうです。
展示のおしらせ
そして、来る10月26日(土)、27日(日)に、
今回紹介した作例が展示されます!
『TITANO-MANIA(ティタノマニア) 』
日付 : 2024年10月26日(土)、27(日)
会場 :アキバCOギャラリー東京都千代田区外神田3丁目16-12
イベント告知URL :https://x.com/n_a_o_k_i_/status/1834520234533023891
私の他にも名だたるプロモデラーや模型サークル、模型メーカーが参加する
見ごたえたっぷりの展示になっておりますので、ぜひ足を運んでいただければと思います!
また、『TITANO-MANIA(ティタノマニア) 』会場にてティタノマキアシリーズのデザイナーである「NAOKI」氏がデザインした
特製シンプルスタンドミニも配布予定になっています!
▼上で並べて写真を撮った溜渕さんの記事はこちら!
▼素組みレビューも、らぼメンバーのシミズさんが書いてくれていますので合わせて是非。
長い記事となりましたが、お付き合いいただきましてありがとうございました!
らぼ所属、制作部のろいがお届けいたしました!
©︎NAOKI