みなさん、こんにちは。
製造部 ウエダです。
「ねんどろいどができるまで」第6回目の更新です。
連載1話:商品化決定までのながれ→http://amba.to/1XbVbSv
連載2話:企画仕様書をつくろう→http://amba.to/1RcPIUa
連載3話:原型制作→http://amba.to/1S3fIlk
連載4話:製造仕様書をつくろう→http://amba.to/1YwO8E9
連載5話:カホタンブログで商品案内→http://amba.to/2aanj5y
絶賛予約受付中の「ねんどろいど ルル子」!
(ご予約は27日まで GOODSMILE ONLINE SHOP→http://bit.ly/2aaAFin)
前回はカホタンブログで商品を紹介する様子をお届けました。
商品紹介のためにカホタンが撮影していたものを
デコレーションマスター(通称デコマス)と呼びます。
デコマスはグッスマの制作部で作られるもので、
製造開発する上でお手本になるものです。
原型を複製したものに塗装をすることでデコマスを作成するのですが、
詳しくはこちらのらぼブログをチェック!
【彩色】きせかえチアガール塗ってみた【はじめました】→http://amba.to/1w1yRc9
本日は面相デコマスがどのように作られているのか制作現場を見にいきたいと思います。
↑セキグチさんは「ねんどろいど艦これ」シリーズや
「ねんどろいど刀剣乱舞」シリーズなど、
数多くのねんどろいどの面相を担当をしている方です!
ウエダ:「ねんどろいど ルル子」の面相はどのように作ったのですか?
セキグチ:ルル子の面相はまず面相のデータを作り、印刷したものを貼って作成しました。
ウエダ:面相デコマスには
直接筆を使って原型に描く場合と
デジタルで作った面相データを印刷して貼り付ける場合(デカール)の2パターンありますが、
ルル子は後者で作られたんですね。
セキグチ:そうです。
修正が必要な時に直しやすいのがデジタルのメリットです。
ウエダ:手書きも綺麗ですが、修正する時に初めから描き直さないといけない場合は大変そうです。。。
セキグチ:ルル子の場合も瞳の大きさの修正コメントがありました。
デジタルで作っていたので目の大きさの修正にはすぐに対応できました。
ウエダ:修正前と修正後の画像をみせてください!
セキグチ:上瞼と瞳の間の白目の範囲が広く目立ってしまったので、
瞳が大きくなるように拡大しました。
また瞳自体の形も中心より下に膨らみを出しました。
ウエダ:むむむ。
もう少しアップでみてみましょう。
↑みなさん、わかりますでしょうか?
ウエダ:たしかに白目の範囲が狭くなってます!
微妙な大きさの差ですが、ぱっと見た時の印象が変わりますね。
セキグチ:こちらも瞳部分を大きく修正しました。
ウエダ:全体の大きさだけでなく、
目と瞳のバランスでこんなに違うとは…。
面相の製造開発の時にも注意しようと思います。
もし良かったら、
面相のデータを作成しているところを見せてもらっても良いですか?
セキグチ:いいですよー!
まずは正面から撮影した原型画像を用意しPhotoshopを開きます。
↑真正面から撮影した原型画像を用意します。
セキグチ:そこに直接、絵を書くように目のラインを描き込んでいきます。
↑ペンタブレットを使って描き込んでいきます。
ウエダ:なぜ原型の画像の上から描き込むんですか?
セキグチ:ねんどろいどの顔の形や髪の毛とのバランスを捉えながら作業するほうが
描きやすいんです。
ウエダ:なるほど!
セキグチ:そこまでできたら一度画像を保存し、
Illustratorを立ち上げます。
手書きで書いた線(画像の赤線)だとブレがあるので
Illustratorでなめらかな曲線にしていきます。
↑赤色の線が手書きで書き込んだものです。
ウエダ:どんどん、目ができていく…!
セキグチ:適宜、設定画像を参考にしながら作業をするようにしています!
色もつければ面相データの完成です。
続いて専用の印刷機械にデカール紙をセッティングし印刷開始!!!
↑こちらが専用の印刷機械です。
「ねんどろいど ルル子」の目が印刷されました!!!!
デカールはシールの状態になっているので、
余白部分を切り取って貼っていきます。
その後は左右の目のバランスをみながら整えて完成です!
「ねんどろいど」は
キャラクターらしさをとらえた上でかわいいデフォルメ面相になるようにしています!
と、本日はここまで。
次回に、つづく!!!
次回予告:「運命のサンプル確認の罠」
ついに中国工場からサンプルが!
どのように商品開発を行うのか…その様子をお届けします。
それではまた会えますように。
製造部 ウエダ
©TRIGGER・今石洋之/宇宙パトロールルル子製作委員会☆彡—–