みなさん、こんにちは。制作部のげんた(@gsc_genta)です。
ようやく夏の暑さも和らぎ過ごしやすい季節になってきましたね。夏は調子の問題やハンデ戦が多いのもあってかなり苦戦しましたね・・・あ、これは夏競馬の話ですね。気分を切り替えて秋競馬を満喫したいと思います。秋は過去最高のメンバーが揃う天皇賞・秋が楽しみですね。こういうレースは単勝1点勝負で観戦するのが1番楽しめるのでぜひ
それはさておき、前回記事では骨や筋肉とそれらの動きについて書きましたが、だいたいのイメージはつかめましたでしょうか?今回からはパーツごとに細かく見ていこうと思います!ようやっと美術解剖学らしい内容になってきます笑
前回は上腕二頭筋を例にイメージをつかんでもらったと思うので腕から見ていきたいと思います!
▼ちなみに前回と美少女フィギュアの美術解剖学#1の記事はこちら
美少女キャラクターの美術解剖学 #2
美少女キャラクターの美術解剖学 #1
まずは腕の骨構成についてみていきましょう。この記事での以降の図はすべて図1をもとに作成したものなので見方が分からなくなったらこの図をみてください。またこの記事では上腕と前腕にフォーカスし、手や腋等については別記事でやる予定です。お楽しみに!
また、上腕骨と前腕の骨(橈骨、尺骨)を粘土やファンド、パテ等で用意して記事を見ながら、それらに筋肉をつけていくようにするとより理解が深まると思います!
図1 腕の骨構成
手のひらを正面に向けて立っているとき(図1右上の赤枠部分)の右手を腹側と背側から見た図。橈骨と尺骨の位置関係に注意。
腕は一見ややこしそうに見えますが、橈骨と尺骨の位置関係に気を付ければなんとかなります!その位置関係をわかりやすくしてくれるのがランドマークと呼ばれる体表の指標です。わかりやすく言うと、実際に触ってみると骨を感じやすい箇所です。(もちろん体全体にランドマークはありますが今回は腕だけを紹介)
造形に必要であろう腕のランドマークをまとめたのが図2です。
図2 腕のランドマーク
赤くマークされている箇所が造形時の目印になるランドマークの場所です。これらのランドマークを頼りに筋肉をつけていきます。
それでは腕の筋肉について見ていきます。私が制作時に一つの筋肉として扱っているグループごとに紹介していきます。グループ名はとりあえず付けただけなので参考までに。より細かく調べたいときは図中の筋肉の名前で検索していただければと思います。
まずはおなじみの上腕二頭筋グループから紹介します。(図3)
図3 上腕二頭筋グループ
基本的にはこの三つの筋肉をひとまとまりとして作って大丈夫です。肩甲骨の烏口突起と橈骨と尺骨の図のあたりにつくイメージでつけます。烏口腕筋は腕を上げたときに形が出てくるのでその時だけ意識してもらえば。腋についての記事の時に詳しくやります。
次は上腕二頭筋の対となる筋肉、上腕三頭筋についてみていきます。(図4)
図4 上腕三頭筋
いわゆる二の腕にあたる部分です。肩甲骨の関節下結節と肘頭(肘)につくイメージでつけます。コウイカの甲のような腱が特徴的ですが美少女なので気にしなくても大丈夫です。
次はあまり聞きなれないとは思いますが腕橈骨筋グループを紹介します。(図5)
図5 腕橈骨筋グループ
手のひらを正面に向けて立った時、前腕の外側のシルエットをつくる筋肉です。上腕骨の画像の位置と橈骨につくイメージでつけます。腕を曲げたとき形を追うのが難しくなりますが、どの骨のどの部分についているかを意識すれば大丈夫です。
次は橈骨手根腕筋グループ(屈筋群)を紹介します。(図6)
図6 橈骨手根腕筋グループ(屈筋群)
こちらは手のひらを正面に向けて立った時、前腕の内側のシルエットをつくる筋肉です。肘から手にかけてある尺骨のランドマークを意識すると形を追いやすいと思います。
最後に肘筋グループ(伸筋群)です。(図7)
図7 肘筋グループ(伸筋群)
これらは肘から手の甲にかけての薄い筋肉たちです。作る際は、肘筋は肘の形にかかわってきますがそれ以外はそこまで意識して盛らなくても大丈夫です。あるんだな~くらいの認識で。
前腕の筋肉は腕の動き(曲げやひねり)が入ると少々造形が難しくなるので位置関係の補足説明をします。(図8)
図8 前腕の筋肉の位置関係
実際に筋肉をつけるときは腕橈骨筋を橈骨に沿うように配置した後、尺骨にあるランドマークに向かって残りの部分を伸筋群と屈筋群で埋めるように配置するとうまく作れると思います。前腕はひねりの動きが多く筋肉をとらえにくい部分ではありますがひとつひとつ整理しながら配置していけば大丈夫です!
今回はとりあえず腕の筋肉について書いてみました。立体は立体で理解するのがベストなので実際に作りながら読んでいただければと思います。(読むだけではイメージしにくいと思いますので・・・)
腕をひねろうが曲げようが筋肉がついている箇所は変わらないのでそこを意識して作ることができれば様々なポーズにも対応できます!不変のもの(骨、腱)を基準に可変のもの(筋肉)を付け加えていく感じです。
それでは、良い造形ライフを!👋