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みなさん、こんにちは。制作部のげんた(@gsc_genta)です。

 

みなさんは、お盆休みはいかがお過ごしでしたか?私は北海道に自転車を持って行って大学時代にお世話になった先生方にあいさつという名の飲み会をしたり、3年振りくらいに自転車で走り回ったりとアクティブな休みを過ごしました。久々に連日体を動かしたため筋肉痛になってしまいましたが、たまにはこういうのも悪くないですね~

それはさておき、前回記事の終わりでは今回は体幹部にあたりについて書こうとしていましたが、骨や筋肉とそれらの動きについての理解を深めてから各部位について書いた方がイメージしやすくなると思うので今回はそれらについて書こうと思います。この記事では一つの例をもとに、動きと知識とを紐づけることを目指しているので少し難しいかもしれませんが、この考え方を身に着けられれば美術解剖学書を片手により良い素体が作れると思うので頑張っていきましょう!

▼ちなみに前回の記事はこちら

美少女キャラクターの美術解剖学 #1

一応断っておきますが、私の記事内での“筋肉”はすべて骨格筋(姿勢保持や体を動かすための筋肉)のことを指します。人体造形では骨格筋が主役です!

 

筋肉は腱によって骨にくっついています。当たり前だと思われるかもしれませんがこれが一番重要なポイントです!動きを理解するのにも重要ですが筋肉の位置関係を把握するのにも必要なポイントになります。それについてはまた別の機会に。

筋肉は収縮することで力を発揮します。何も力を入れていないときは弛緩しています(ゆるんでいる状態)。文字で書くと小難しく見えるかもしれませんが、実際にやってみるとわかりやすいので実際にやってみましょう!笑

ここでは上腕二頭筋に協力してもらいます。俗にいう“力こぶ”です。まずは上腕二頭筋について軽く説明していきます。(図1)

図1 上腕二頭筋について

起始部、停止部はそれぞれ上腕二頭筋と骨とをつなぐ腱がついている部分です。起始部は動かない骨との付着部、停止部は動く骨との付着部のことを指します。

上腕二頭筋の機能が何となく分かったと思うので実際に収縮させてみましょう!

肘を曲げてみてください。力こぶができて硬くなっていると思います。これが筋肉が収縮している状態です。
今度は肘を伸ばすようにだらーんと力を抜いてみてください。力こぶができていた部分がぷにぷにになっていると思います。これが筋肉が弛緩している状態です。

この時の筋肉の収縮を図示したものが図2です。

図2 筋肉の収縮

これで筋肉の収縮と動きついてのイメージは何となくできたとは思いますが、他にも動きを理解するのに欠かせないのは関節です。関節の種類によって骨がどのように動くかが決まってきます。ひとえに関節と言ってもさまざまな種類がありますが、ここでは動きに関係してくる滑膜性関節(可動性関節)の中でも、フィギュア作りに関係ありそうな球関節(楕円関節)と蝶番関節について紹介します。それでは見ていきましょう。(図3)

図3 滑膜性関節(可動性関節)について

いろいろと書いてありますが、実際に動かしてみて肩のようにグルグル回せる関節は球関節(楕円関節)で肘のようにパタパタとしか動かせない関節が蝶番関節ですわからなくなったら実際に体を動かせばいいのでこういう機構なんだなぁ~くらいで頭の片隅にでも入れていれば大丈夫だと思います・・・笑

もちろんこの例に当てはまらない筋肉もありますが、基本的には腱の起始部と停止部、関節の種類を意識すればポージングに必要な骨や筋肉の動きはとらえられると思います。骨や筋肉から動きをとらえられれば、資料がなかなか見つからないようなポージングのフィギュアを作る時でも人体造形が破綻していない素体を作ることができて、ポージングの幅が広がるのでぜひともこの考え方を身に着けていってほしいです!

それでは、良い造形ライフを!👋